近代建築

旧茨城県立土浦中学校本館

旧茨城県立土浦中学校本館(土浦第一高等学校旧本館)
所在地:茨城県土浦市真鍋4-4-2
竣 工:1904年(明治37年)12月7日
設 計:茨城県技師 駒杵勤治
施 工:請負人 石井謙蔵
構 造:木造、建築面積987.9m2、一階建、スレート葺1棟
重要文化財指定年月日:1976年2月3日


2019年4月7日撮影

沿革・概要

辰野金吾に師事し、東京帝国大学卒業後、茨城県の営繕工師に任じられた駒杵勤治の設計。当時ではまだ珍しい西欧の香り漂うゴシック風建築は、当時の土浦では斬新な建物として大きな話題となった。

本校の設計者は、当初、ドイツ人設計者など外国人による設計という説が広がっていたが、1974年(昭和49年)8月、本館の玄関屋根裏から棟札が発見された。そこには、表「上棟式 大棟梁茨城県技師工学士駒杵勤治」、裏「明治37年7月5日 請負人石井権蔵」と記されていた。これによって、本校の設計者が駒杵勤治であることが確認された。

平面構成は、凹字型の左右対称で、正面を重視した古典的な手法をとり、廊下を教室の西側に配した点は、当時の学校建築の基本に従ったものである。

意匠的にはゴシック様式を基調とし、正面中央玄関には三連尖頭アーチがあり、アーチを支える柱はギリシャ建築の三様式の一つであるコリント派の建築物、アカンサスの葉をモチーフにした柱頭に特徴がある。また、左右の尖塔、切妻破風、屋根窓、濃茶の配色、高い天井と手すきガラスの大窓、重厚な扉、随所に配された優美なアカンサス意匠が特徴になっている。さらに、ドイツ下見板張の壁と縦長の枠・付土台・付柱などの部材が作り出す壁面構造には、明治20年代以降日本に流行したアメリカ流チックスタイル(木骨様式)の影響が明瞭である。

1976年(昭和51年)2月、旧制中学校校舎としては全国初の重要文化財として国より指定を受けた。現在は、弦楽部・吹奏楽部の部室として日常的に使用され、写真部・美術部の展覧会など校内活動にもよく利用されている。毎月第二土曜日には一般公開が行われている。

旧茨城県立土浦中学校本館へのアクセス

住所:茨城県土浦市真鍋4-4-2
最寄り駅・バス停:JR常磐線土浦駅よりバスで約10分 土浦一高前下車

旧茨城県立土浦中学校本館フォト

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